2009年7月14日火曜日

ブルカー訪問 S61卒 渡辺 敏行


 今日はブルカー(株)を訪問し、最新のX線回折装置を試用した。ブルカーのラボは新子安の駅から徒歩で8分ぐらいの所にある。駅から下りると、すぐにレインボーブリッジが見える。写真に撮ると右のように小さくしか写りませんが、実際にはかなり大きく見える。歩いてすぐに到着しそうな感じである。実際には2kmぐらいあるのであろうが。
 到着した安田倉庫のラボには広大なスペースに、X線、質量分析装置、 NMR、熱分析装置、SEMが多数設置されており、壮観な眺めである。全部大学に移設したいぐらいである。出迎えてくれたのはH12卒岩瀬正晴氏である。ブルカーに異動してからもう6年ぐらいたったそうだ。
 ブルカーのX線は初めて使用したが、平行ビームと集束ビームがコンピュターへの指示だけで簡単に切り替えられる。スリットのサイズ変更もコンピュター制御である。また、手動で挿入するスリットや各種モノクロメーター、管球にもICチップが付いていて、自動認識されるので、それらが測定結果に自動的に反映されるのである。半導体検出器を初めて試用したが、感度が良く、ダイナミックレンジも広く、しかもダイレクトビームを入れても壊れないのには驚いた。広角と小角測定の切り替えもワンタッチである。
 解析ソフトも充実していて、日本のメーカーが製造した装置と較べてかなり洗練されているという印象を受けた。ちょっとだけ試用するつもりが、気がついたら7時間くらい経過していた。
 測定の合間に見た、NMRも使い勝手が良さそうであった。ソフトだけで核種の変更も、可能で、プローブに一切ふれることなく、データが測定できるのにも感心した。測定データのスペクトルもオートモードでも手を加える必要がないくらい、きれいなものであった。また、超伝導磁石のシールドも良く、近くに金属を持っていっても影響がなかった。そういえば、機器分析センターでキャッシュカードを駄目にしてしまったことを思い出した。

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